太宰治は何だか好きではなかった。
正確に言うと太宰の熱烈な読者が気に食わなかった。
「自分は太宰と同じような生き難い人間なのだ」と妙に選民思想。
三島由紀夫が太宰と取り巻きを教祖と信者の関係だといって
気持ち悪がったのも分かる。
しかし、大槻ケンヂ率いるメタルバンド[特撮]の『爆誕』の
名曲「身代わりマリー」を聴いていたら、スーサイドした
太宰治の本を読みたくなった。(歌詞の中に太宰が出る)
最終章の一節
“自分の苦悩の壺がからっぽになったような気がしました・・・
苦悩する能力をさえ失いました。”『人間失格』
思えば学生時代はもっと深く苦悩していたが
今は忙しく動き回っているだけで苦悩してるとはいえない。
多感な思春期のときに読むのもいいが、
ヨレヨレになったおっさんこそ、読んで
もう一度苦悩しなおすための本だと思う。

- 作者: 太宰治
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
- 発売日: 2012/10/01
- メディア: Kindle版
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青空文庫で大体の太宰作品が読めるようなので
PDAに転送して読もうと思う。
やはり紙のほうがいいが、出張してると重くてしょうがない。
カシオの電子辞書やシャープの電子辞書ではテキストを読める機能が
あるのでそれが一番いい読み方であると思うが
中国語搭載のがないので残念。
電子辞書はいまだ技術革新やコンテンツの増大がひっきりないので
当分買うつもりはない(ちょっと前のパソコンのようだ)。
ソニーとパナソニックが出した電子本はまだだめだな、