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要改稿 読書ノート

阿部 和重『インディヴィジュアルプロジェクション』感想。一見サブカル小説 ☆

投稿日:2005-02-26 更新日:

今年『グランドフィナーレ』で芥川賞をとった人・阿部 和重。

石原都知事に安っぽいと揶揄されていた。その論評は頷けなくもない。

スパイ塾に銃器類・プルトニウム、ヤクザとの抗争等、

サブカルの影響をモロに吸い込んだ情景が濃いからだ。

はじめ読み始めたときは、

サブカル小説であるならば、押井守の『アヴァロン』のほうが、

描写力と背景の緻密さで数段上だなと思った。

高をくくって、ナナメ読みしていたら物語のラスト周辺で

いきなり主人公の人格に亀裂が生じて、今までのことが

長い長い伏線でしかなかったのか、とびっくるする。

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ラストも有耶無耶で終わってしまうので、

物語の秘密も、主人公が多重人格であったのか、それとも

すべての人物が存在していたのか、全く分からないまま。

壮大な「?」を抱えたまま、気持ち悪い終わり方だが、

ハリウッドの安易なハッピーエンドを毛嫌いしている人にとっては

面白い小説になるとおもう。

インディヴィジュアル・プロジェクション

インディヴィジュアル・プロジェクション

価格も手頃だし、ページも少ない、一人称の日記形式で読みやすい。

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