ドイツ語のしくみ
清野 智昭
もう何回目かも分らないくらいの再挑戦でドイツ語を勉強している。
この本も3回ほど読んだが、いずれも半分くらいで力尽きている。
良い本であり、簡潔かつ興味深くドイツ語の文法を解説してくれているが
いかんせんドイツ語の文法が難しい。
同じゲルマン系の言語・英語の文法は受験英語で一通り
理解してるので、楽かと思うと全然そうではない。
確かに似てる部分はあるけど、相違点の方が目につく。
ドイツ人は英語を勉強するために、アメリカやイギリスに
留学する人も多いという。ドイツ人はみんな英語が話せる
というのは都市伝説らしい。
今回は、来年学問の世界に戻る決意を固め、カントの三大批判を
どうしても読まなければならない(特に判断力批判)が
翻訳を読んでも術語が特殊で全然頭に入らない、もしかしたら
原著で読んだ方が簡単かもしれない。と思って本腰を入れての
再挑戦であるから、気合いも入る。ただゲーテの詩を味わいたい
とか軽い気持ちではない。
そもそも「理性」という言葉自体、ドイツ語では日常生活で
「カッカしなさんな」とかの意味で使うし、「悟性」という
現在日本でほぼ使わない言葉も「understanding(分ること)」
とかの意味である。
明治の人たちが、カントならすごい難しいことを
言ってるに違いない、単語も特殊なモノを使っているに違いない。
と、バイアスをかけて禅語などを訳語に持ってきてしまうから
哲学を学ぼうとする人たちが大変苦労している。
日本経由でドイツ哲学を輸入して、同じ術語・単語を使っている
中国は不運だった。直接ドイツから学べばもっとマシな
漢字を割り当てることができただろう。