五月一日は「メーデー」(台湾では「労働節」)でした。大学は休みにならないのですが、会社によっては休みになっていたようです。
労働節に合わせて、低賃金に悩まされる労働者が街頭でデモを行いました。
まだ1歳の赤ん坊を抱いて参加する母親や、孫を連れて参加するおじいさんとか、家族でのデモが目立ちます。日本では労働のデモに子供を連れて行くことはあまりないのではないでしょうか。
台湾の賃金は、中国の人件費とのせめぎ合いで、どんどん下がっています。先ほどの赤ちゃんの父親の月収は、2万元(約66,000円)ほどだそうです。独りならなんとかやっていける額ですが、妻子を養うには全く足りません。
中国とのサービス貿易協定は、先ごろの「ヒマワリ学生運動」で後退しましたが、国内市場を当てに出来ない台湾は、中国へ進出しなければいけないという構図は変わりません。今後も賃金はなかなか上がらないと思います。
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台湾で高度な教育を受けた優秀な人材は、台湾国内の給料の低さを嫌い、上海や北京などで就職する例も増えてきています。言葉の壁がほぼ無い台湾人は、中国でも即戦力として使えますし。英語のできる人はオーストラリアなどに行っているようです。政府も人材流出に憂慮しているようですが、国内の賃金を上げたら、工場が台湾から中国へ移ってしまうので、安易に上げられません。