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八田與一像の首切り事件。犯人は台湾の政治家2人組。中国との統一目指す政党「中華統一促進党」所属

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 台湾でも日本でも大きく報道されている八田與一(八田与一:はったよいち)像の首が切り取られた事件。犯人はなんと台湾の政治家でした。

犯人は中国との統一を促進する政党「中華統一促進党(中華統一促進黨)」の二人組

 八田與一の銅像の首を切った犯人が捕まりました。台湾は日本よりも監視カメラ設置数が多く、かなりの監視社会なのですが、警察は監視カメラの映像を解析した結果、犯人を割り出したようです。

 なんと犯人は以前、台北市の市議会議員をつとめた政党「中華統一促進党(中華統一促進黨)」所属の男と、同じ政党の女性二人組でした。

中華統一促進党(中華統一促進黨)はその名の通り中国との統一を目指す政党

 犯人が以前所属していた新党(新黨)という政党は、李登輝の時代に国民党から分離した政党です。中国に融和的な国民党よりもさらに中国寄りで、党の綱領にははっきりと中国との統一を目指すと書かれています。

 現在犯人が所属するのは中華統一促進党(中華統一促進黨)というもっと過激な政党で、中国と台湾は香港との関係のように一国二制度にするべきだと主張しています。この中華統一促進党というのは「竹聯幫(竹聯幇)」というマフィア(黒社会組織)を母体としているようで、かなり怖いです。

今回の八田與一銅像の斬首事件、自由時報によると日本人の間では台湾人が犯人であってほしくないという声が多くよせられていたようですが、残念ながら犯人は台湾人で、しかも市議会議員まで務めた政治家でした。

台湾の政治家は過激な人が多く、よく日本では台湾の議会での乱闘騒ぎが特集されますが、今回の事件で改めて台湾の政治家の恐ろしさが分かりました。

犯人の李承龍と邱晉芛

 監視カメラから割り出され、警察に出頭した李承龍と「白茉莉(白ジャスミン)」邱晉芛の二人組は去年も過激な行動で逮捕されています。

「台湾民政府」放火事件にも関与

 2016年の7月、李承龍と邱晉芛らは桃園の亀山にある「台湾民政府」の中央総本部を焼き討ちしました。

「台湾民政府」という団体は日本との統一を目指すという、これはこれでかなり極端な団体なのですが、放火して襲うという行為はやりすぎです。

銅像の首切断に使ったチェーンソーを売り出す

 八田與一像の切断に使われた道具は「チェーンソー(電鋸)」と見られていますが、李承龍は自分のfacebookで中古のチェーンソーを売り出したり、自分が犯行に及んだとほのめかしたりしていました。もともと隠す意図はなかったのかもしれません。

李承龍と邱晉芛にすれば、この事件によって目立って炎上して、台湾と日本の関係が悪化すればそれで目的は達成できるからかもしれません。

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やはり政治闘争に発展

 犯人がもともと所属していた政党「新党(新黨)」の若手政治家・侯漢廷はfacebookで八田與一の銅像斬首事件に関して、八田與一を貶める発言を繰り返して、コメント欄には賛同の声がかなりついています。

 そういうコメントの中には、「蒋介石はもっとたくさんのダムを作った」とか「蒋経国の10大建設のほうが偉大だ」とか「台湾は日本に媚びる『媚日』をやめろ」とかの意見があります。

蒋介石や蒋経国が行った事業は良いとしても、国民党には228事件で台湾人を多数死に追いやったという面があります。

反論の中には「八田與一は台湾人を一人も虐殺していない」というものや、「本当に八田與一が台湾人を差別していたなら、住民の好意で銅像が立つはずがない」というのもあり、闘争が続いています。

 台湾のネットの反応は昨日も書きました。

八田與一の銅像の首が切られる痛ましい事件。台湾のネットの反応がひどい

映画『KANO』の監督・馬志翔のコメント

 八田與一も登場する映画『KANO』の監督・馬志翔は「政治的意図がなければいいが、、」とコメントしていましたが、なんと過激な政治家自身が犯人でした。

今回の事件は日本でもかなり報道されていますし、台湾の日本人社会でも衝撃をもって受け止められています。台湾は親日国家と思われていますが、根強い反日思想もくすぶっています。

銅像は奇美博物館のレプリカで復元予定

 犯人は特定されましたが、切断された八田與一像の頭部はまだ見つかってないようです。犯人が自供して、オリジナルで修復されるのが一番良いのですが。

現在、奇美博物館にある実寸と同じ精巧なレプリカの頭部をそのまま接続して修復する予定だとか。著名な台湾の彫刻家である王昭旺も協力してくれるそうです。

八田與一の銅像のレプリカ。頭部

奇美博物館は一電子企業である「奇美」が運営する博物館ですが、八田與一像の複製を作ってくれていて、ありがたいです。

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