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読書ノート

フィリピンの朝食文化の変遷を通してフィリピンの文化や歴史が学べる『季刊 民族学 156号』が面白い。

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 大学に来る用事があったので、図書館で涼みがてらいろいろ雑誌を読みました。その中で面白かったのが国立民族学博物館が発行している『季刊 民族学 156号』。機関誌なので一般販売はしていない模様です。日本でも大学はもとより大きめの図書館には置いてあると思います。

特集「かつての朝食 フィリピン食文化の変容と普遍」。

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国立民族学博物館 友の会『季刊民族学』

 今回の特集はフィリピンの朝食がどのように変わっていったのかというもの。食は文化の根本であり、民族の歴史が色濃く表れるものです。フィリピンはもともと台湾原住民と同じ起源を持つタガログ語を話す人々が暮らしていましたが、スペインによる支配の時に多くのメスティーソ(白人との混血)が生まれ、西洋と東洋が複雑に絡み合う文化となりました。中国系のメスティーソの移民も多数いて、中華系の料理文化も入っています。

チョコレートのお粥にイワシの燻製を乗せる

 朝食文化も多様を極めており、市場の牛の内臓のお粥、塩パンとココア等が伝統的なものだそうです。かつてフィリピンにはココア文化があり、コーヒーは召使と田舎者の飲み物だったとのこと。最近ではアメリカ化が進み、ココア文化が廃れてコーヒーもよく飲まれているようです。



 ココア文化の名残として、チャンポラードというチョコレート粥(カカオを入れたお粥)が今よく食べられているそうです。日本人としてはおかゆにチョコレートというのはちょっと信じられないですが、甘いおかゆというのも案外悪くないかもと思いました。しかし、フィリピン人は付け合せにイワシの燻製をつけて食べるそうです。ちょっとしょっぱいものがあったほうが甘みが増すんでしょうか?

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フィリピンに行ってみたくなった

 『季刊 民族学 156号』はさすが国立民族学博物館が作っただけあって、単に料理の紹介にとどまらずフィリピン人への聞き取り調査などを行い、複雑な歴史を興味深く浮き彫りにする記事となっていました。
 台湾からフィリピンはとても近いので、そのうち行ってみたいと思います。

 しかし、フィリピンはタガログ語か英語ができないと旅行はちょっと大変かもしれません。英語学習のモチベーションが少し上がりました。

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