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台湾の高校で来年度(今年の9月)から使われる「中国史観」の新教科書、主要な5つの改変とは

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 台湾で来年度(今年の9月)から「中国史観」の教科書が採用されることが決まり、高校生がデモを行い、教育部(教育省)に突入するなどしています。

新教科書では具体的にどのような改変が行われているのでしょうか。

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1.鄭成功が統治していた時代を「鄭氏統治」ではなく「明鄭統治」に変更

 鄭成功という人物が統治したのではなく、あくまでも「中国の明朝の臣である鄭成功」が統治したとして、中国明朝との繋がりが明確にされています。

2.「清代(清の時代)」を「清廷(清の朝廷)」と変更

 上述の鄭成功政権が倒れた後、台湾は清の版図に組み込まれます。しかし、清は台湾を「化外の地(支配の力が及ばない野蛮な所)」と言い、統治には消極的でした。だからもともとは「清代(清の時代)」と記されていただけなのですが、「清廷(清の朝廷)」と書くことによって中国清朝との繋がりも強調されています。

3.「日本統治」を「日本殖民(植民)」と変更

 台湾人が日本に統治されていた時代のことをいう場合、日本統治時代とか日本時代と言い、「植民」という言葉を付けることはほとんどありません。新しい教科書ではあえて「植民」と付けました。
 また、「台湾婦女が強制されて慰安婦とされた」という記述も付け加えられています。
 台湾は鄭成功が台湾に来る前はオランダが統治していましたが、この時代も「オランダ植民」となっているのでしょうか。今のところ分かりませんが。

4.戦後台湾が中華民国に「接収」されたという記述を「光復」に変更

 「光復」というのは植民地支配からの解放を表す言葉です。前述3と同じく、日本統治に良い印象を与えない言葉です。ネットを見ていても、この「光復」という言葉に違和感を感じる台湾人も多いようです。

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5.「228事件」の記述を簡略化

 「228事件」とは1947年2月28日に台湾の台北市で発生し、その後台湾全土に広がった本省人(台湾人)と外省人(在台中国人)との大規模な抗争のことです。。
 本省人による市庁舎への抗議デモにたいして憲兵隊が発砲し、抗争はたちまち全土に広がりました。本省人は一時実権を掌握しましたが、国民党政府は大陸から援軍を派遣し、武力によりこれを徹底的に鎮圧しました。
 台湾全土に戒厳令が敷かれ、言論の自由のない恐怖政治(白色テロ)が始まり、1987年まで続きました。

 国民党・馬英九総統は228事件が起きた背景や過程を簡略化しました。国民党が引き起こした事件であるため、できるだけ学校で教えてほしくないのでしょう。

【動画】"接收"改"光復" 課綱微調爭議多 -udn tv

 他にも様々な改変が行われているようですが、主な路線は「中国との繋がりを明示し、日本に批判的なものとする」というものです。

 しかし、いくら国民党が教科書を改変しても、台湾の高校生のほぼ100パーセントはインターネットを使っていて、教科書以外にも情報源が豊富なので、9月から使われる教科書で洗脳されることはないでしょう。日本のマンガやアニメ、小説などにどっぷり使って生活しているので反日になる可能性もほとんどないです。

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