台湾は中国とは一線を画する民進党の蔡英文総統に政権が移ってから、中国からの観光客が大幅に減りました。原因は中国政府が台湾行きのビザに当たる書類の発行を制限したことにあり、観光客を政治的なカードとして利用しているのです。
日本での台湾ブームはまだ続いていて、日本からの観光客は増えているようですが、中国からの観光客の減少の穴を埋めるまでには至らず、前年同月比で観光客は13万人以上も減ってしまったようです。
もともと多かった日本人観光客は、これ以上増えるにしても限度はあります。
タイと韓国からの観光客が増加
そんな中、タイと韓国からの観光客が大幅に増加し、今後も増えそうとのこと。このまま韓国や東南アジアなどからの観光客が増えることにより、中国が観光客を政治カードとして使うのを無効化できるかもしれません。
來台陸客持續銳減 觀光局:韓國、泰國旅客有大幅成長-陸客|觀光局|交通部|中客|韓國旅客-風傳媒-林宥辰
特にタイからの観光客の増加は前年同月比で66パーセントも増加しているそうです。そういえば、台北の町中でも中国語でも韓国語でもない言語を話すアジア系の観光客を最近よく見かけますが、タイ人なのかもしれません。インドネシア人は介護職や工場で働くためにたくさん移住してきていて、もともと多いのですが、彼らはイスラム教徒がほとんどのため、だいたい格好で分かります。
韓国からの観光客も前年同月比54パーセントの増加で、ここ数年ずっと増え続けています。ちょっと前までは韓国人がいきなり台北の店に大挙して訪れるので、びっくりしていましたが、最近は普通の光景として驚かなくなりました。
大阪で韓国人観光客へのヘイト行動が増えているとか、中には不可思議極まりない謡言のようにしか見えないのもありますが、台湾ではそういう話は聴きません。台湾人の中には反韓感情を持っている人がけっこういて、以前には「韓国人お断り」の店なんかもあったようですが、商売上手な台湾人のほとんどの人は歓迎歓迎で、街でハングルの広告なんかも見るようになりました。台湾名物足裏マッサージなんかでも店のメニューに韓国語の説明がついていたりします。
このままいくと、そのうちタイ語の説明も付いてきて「中国語、英語、日本語、ハングル、タイ語」が台湾の観光地にあふれるかもしれません。
ホリエモンも驚くタイの活力
堀の中からシャバに出て、以前より精力的に世界中を飛び回って本も色々出しているホリエモンによると、タイ人金持ちのすごさはホリエモンも驚くほどで、タイには一番注目しているようでした。日本にもタイ人観光客が増えるだろうと予測していましたが、台湾にまで到達しています。
この『君はどこにでも行ける』はタイだけではなく、ホリエモンが飛び回った世界中の国々をホリエモン独自の視点で語っていて面白いです。台湾編もあり、台湾に来る前に読んでみると面白いかもしれません。台湾へは初音ミクのライブイベントのために来たとか。この本によると、海外でホリエモンが現地の人から有名人と認識されて、声をかけられたのは台湾だけとか。
台湾でも堀江貴文の本はいっぱい出てますし、かなり有名なのでしょう。
台湾人は戦後早くから工業化し、東南アジアからの労働者を受け入れてきたという歴史があるため、東南アジアを下に見る傾向がありますが、今後タイなど東南アジアからの観光客が増えていくと、そういう偏見も消えて行くと思います。