台北、高雄、桃園ではMRT(Mass Rapid Transit:大量高速輸送システム)が開通し、台中でも計画が着々と進んでいます。
そんな中、台南でもMRTの計画が動き始めました。台南MRTは中国語では 台南捷運(たいなんしょううん、正体字: 臺南捷運 Táinán jié yùn)
です。
台南MRTは2019年に着工予定、2025年開通予定
いつできる予定なのか、期待をもって調べてみたら、2025年とのこと。
そもそも着工も2019年中を目指すそうです。あくまで目標ということなので、台湾の常としてかなりおくれる可能性も高いです。
台南メトロ(MRT)の路線図(予定)
路線図を見ると、台南市内中心部だけでなく、「安平」など観光地にも駅があるようです。台南の地理はあまり詳しくないですが、環状線があると便利そうです。
鉄道の地下化も同時に進める
台南市の李孟諺・代理市長は台南市議会で、2024年に台南のMRT一部路線の建設および現在進行中の鉄道地下化工事を完了したいと言っています。
鉄道の地下化も進めているとは知りませんでした。同時進行でがんばるそうですが、どちらも中途半端になってしまわないか心配です。
(2017年3月、台南駅周辺で鉄道地下化工事がはじまり、踏切や地下道、陸橋などが撤去されているようです。渋滞が緩和され、安全性UPも期待されています)
台南メトロ(MRT)は高架を走るモノレールになる
鉄道を地下化するならMRTはどこに作るんだろうと思ったら、既存の道路の上を走るモノレールになるとのこと。
計画では台南市内を環状に結ぶブルーライン(約27.3キロ)と、東西を走るグリーンライン(約11.9キロ)があり、どちらも高架を走るそうです。
「高架」というと桃園メトロ(MRT)空港線も高架が多く、計画が十数年遅れてしまったことがどうしても思い出されて不安です。
総工費は600億台湾元(約2260億円)とかなり高いですが、これも桃園のときのようにどんどん上がっていかないか心配なところです。
桃園MRTは日本の丸紅、台中MRTは同じく日本の川崎重工が工事しますが、台南MRTはどうなるのか今のところ分かりません。
高雄MRTと台南MRTはいずれ繋がる予定
計画では高雄のMRTの紅線(レッドライン)の終着点「岡山」を北に伸ばして、台南MRTの終着駅も南に伸ばすことで、高雄・台南両都市のMRTを直結させることになっています。
台北MRTと桃園MRTが今そういう感じで直結していて、かなり便利なので、高雄と台南がMRTで繋がるというのは嬉しいです。
高雄と台南はそんなに離れていないので、今でもアクセスはよくて電車で1時間位で結ばれているのですが、やはりMRTのほうが手軽です。
高雄は人口があまり増えず、台中に台湾第二の都市という称号を奪われてしまいましたが、台南とMRTでつながることで再び活気がでるかもしれません。
ただ、繋がるとしても2025年以降いつになるかわかりません。2030年くらいにはつながれば良いのですが、そのころにはもう自動運転技術が人間以上になり、MRTとか電車は廃れてしまっている可能性も高いです。
とりあえず台南MRTだけでも開通すれば、地元民だけではなく日本人の観光客にも便利になりそうです。