漫画

呪術廻戦 16巻 「偽」夏油傑の正体が明らかに。渋谷事変も佳境で乙骨憂太登場(ネタバレ有り考察・感想)

第134話 渋谷事変 51

夏油傑は「極ノ番」という奥の手を使います。極ノ番とは

「領域」を除いた術式の奥義

領域に相手を引き込む訳ではなく、領域展開しなくても相手に甚大なダメージを与えることができるようです。

夏油傑は呪霊操術 極ノ番「うずまき」で呪術高専側を一網打尽にしようとしまう。

「うずまき」は取り込んだ呪霊を一つにまとめて超高密度の呪力を相手にぶつけるというものです。

さらに準一級以上の呪霊を「うずまき」に使用すると術式を抽出して、自分の術式として使用できるというチート級の技でした。

西宮桃が索敵し、禪院真依が狙撃、三輪霞がシン・陰流で対抗するも、全く刃が立たず、日下部篤也、庵歌姫両先生が助けに入ることで何とか助かります。

呪胎九相図の長男・脹相は夏油傑の正体が「加茂憲倫」と見破ります。

夏油は額に大きな切れ目があり、加茂憲倫も同じような傷があるため、関連は疑っていました。ここで、夏油傑の死に損ないと思われていた人物は、何らかの方法で夏油傑の脳を乗っ取った加茂憲倫と判明しました。

加茂家は禪院家、五条家と並ぶ御三家の一つですが、その加茂家の汚点であり、「史上最悪の術師」が加茂憲倫なのです。

加茂憲倫自身は「数ある名の一つにすぎない」と言っているので、何度も他人の身体を乗っ取って生きながらえてきたのでしょう。。

第135話 渋谷事変 52

加茂憲倫が身体を転々として生きながらえていることが判明します。

どれほど長い間生きているのか分かりませんが、五条悟を獄門彊に封印する手際を考えれば、相当老練な策士です。

脹相は赤血操術で、自分の生み出した父でもある加茂憲倫を攻撃しますが、裏梅の氷凝呪法「霜凪」で止められてしまいます。

裏梅は今までもちょくちょく出て来ていましたが、本格的な戦闘は初めてだと思います。加茂憲倫の従者だとしたら、同じくらい長命なのかもしれません。

裏梅の氷の術式で固まらされ、絶体絶命のところに特級術師・九十九由基が現れて首の皮一枚繋がります。

第136話 渋谷事変 53

九十九由基はかつて生前の夏油傑と「世界から呪霊を無くす方法」を話し合っていました。

  • 九十九由基は「呪力からの脱却」
  • 夏油傑は「呪力の最適化」

という点で2人は目的は同じでも相容れない存在でした。

その理由は、夏油の最適化プランの場合、天元の結界が不可欠となります。

天元の結界は日本を覆っているだけなので、呪力が最適化されて術師となるのは日本にいる人間限定となり、呪力を日本が独占してしまうのです。

その力の独占を世界が黙ってはいるはずがなく、紛争になることを九十九由基は懸念しているのです。

呪術師一人いるだけで一個小隊くらいの軍隊の力はあるので、世界のパワーバランスは大幅に崩れるでしょう。五条悟なんかは一人で日本を滅ぼせるので、核兵器以上の兵力ですし。

夏油傑(加茂憲倫)は混沌を望むことから、世界のパワーバランスが崩壊したほうが楽しめると思っているのでしょう。

夏油傑は呪霊・真人の術式を抽出し、「無為転変」発動します。

魂に直に触れることで、伏黒恵の姉・伏黒津美紀の封印が解かれてしまいます。

そして、夏油傑(加茂憲倫)は五条悟の封印された獄門彊を持って、ついに渋谷を去ります。

気になったのが夏油が去るときに「始まるよ 再び 呪術全盛 平安の世が」と言ったこと。

呪術が全盛なのに「平安」とはこれ如何に、と思いましたが「平安時代」と関連付けているのかも知れません。

平安時代は安倍晴明を始め、陰陽師が活躍していた時代です。現代日本に平安時代のように妖怪が蔓延る様になると言うことでしょうか。

第137話 堅白

東京23区が渋谷事変と宿儺によって壊滅してしまいました。

子供が呪霊に襲われそうになるところに乙骨憂太が助けに入ります。

0巻の主人公がここに来てやっと再登場です。

乙骨は祈本里香の怨霊をまだ使っている様子。

祈本里香は成仏したような描写はありますが、まだ乙骨憂太を慕って付いてきているのでしょうか。

呪術総監部から呪術界に通達が出されています。

  • 夏油傑生存の事実を確認、同人に対し再度の死刑を宣告する
  • 五条悟を渋谷事変共同正犯とし、呪術界から永久追放 かつ封印を解く行為も罪と決定する
  • 夜蛾正道を五条悟と夏油傑を唆し、渋谷事変を起こしたとして死罪を認定する
  • 虎杖悠仁の死刑執行猶予を取り消し 速やかな死刑の執行を決定する
  • 虎杖悠仁の私刑執行役として 特級術師乙骨憂太を任命する

乙骨憂太は宿儺の器である虎杖悠仁の暗殺を指令されているようです。

それは分かるとしても、五条悟と夜蛾正道学長も死罪認定とは。

被害者の五条悟を渋谷事変の犯人にしたてあげるだけではなく、封印から解くことまで罪とするとは、本当に五条悟は呪術界の上層部から見ると目の上の瘤だったというのが分かります。

第138話 禪院家

禪院家当主・禪院直毘人が亡くなります。

禪院直毘人は良い爺さんキャラだったのに残念です。老いた身での戦いでの負傷が原因となってしまったのでしょうか。
  • 禪院扇
  • 禪院甚壱
  • 禪院直哉

が後継者争いをしていますが、禪院甚爾に似ているけど金髪の禪院直哉が後を継ぐことになります。

しかし、

なんらかの理由で五条悟が死亡または意志能力を喪失した場合、伏黒甚爾との誓約条を履行し、伏黒恵を禪院家に迎え、同人を禪院家当主とし全財産を譲るものとする

という付帯条項があり、禪院直哉は納得いきません。伏黒恵と宿儺の器・虎杖悠仁を抹殺しに行こうとします。

なぜ禪院直毘人は五条悟が行動不能になることを考慮に入れて、伏黒恵に譲ることにしていたのでしょうか。もしかしたら五条悟となんらかの取引があったのかも。

第139話 狩人

脹相と虎杖悠仁が協力して、残った呪霊を倒していきます。

禪院直哉到着。メチャクチャ速いのは何らかの術式なんでしょうか。

第140話 執行

  • 禪院直哉 VS 脹相
  • 乙骨憂太 VS 虎杖悠仁

という戦いになります。

乙骨憂太はパワーは虎杖に負けているが、呪力量が半端なく多くて、虎杖悠仁は終始押されっぱなしです。

乙骨憂太は全身から常に呪力が立ち昇っているため、動きが読めないようです。

乙骨憂太は五条悟と同じく特級術師です。宿儺でない時の虎杖では全く歯が立たないでしょう。

第141話 うしろのしょうめん

虎杖悠仁もナイフで対抗するが、祈本里香出現により、絶体絶命です。

後ろから祈本里香に頭を捕まれて動けないうちに、胸の真ん中を刺されて虎杖死亡。

虎杖悠仁は連載の極初期でも死亡していましたが、ここでまた殺されてしまうとは。しかしここでは絶命していないかのような(宿儺の)描写があります。

第142話 お兄ちゃんの背中

脹相が兄としての矜持を出して、禪院直哉と戦います。

  • 兄弟を忌み嫌う禪院直哉
  • 兄弟を愛する脹相

という対照的な2人。

禪院直哉は脹相を普通の人間で、赤血操術を使う術師と思っていますが、脹相は

  • 呪胎九相図である呪霊と人間の混血
  • 呪力を血液へと変換できる特異体質
  • 呪力が枯渇しない限り失血死することがない

という特徴を持っています。

普通、赤血操術は自分の身体の中にある血か、献血パックにして携帯している分しか使えませんが、脹相はほぼ無尽蔵に血を使えるわけです。

脹相は禪院直哉の服の生地に血を染み込ませて固定し、「超新星」で倒します。

しかし、乙骨憂太が現れ、裏拳一撃で脹相はやられてしまいます。

脹相は150年の鍛錬をしていますが、乙骨憂太という天才の前では意味を成さないとは。乙骨憂太は菅原道真の血をひいているとはいえ、強すぎでしょう。

-漫画