『デュラララ!!』や『バッカーノ!』の作者である成田良悟が原作をつとめる漫画『デッドマウント・デスプレイ』を紹介します。
『デュラララ!!』でも、怪異譚と現実世界が交錯するスリリングな物語を展開させてましたが、『デッドマウント・デスプレイ』は更に重層的な世界観で、時間を忘れて読んでしまいました。
『デッドマウント・デスプレイ』の概要
『デッドマウント・デスプレイ』は、原作・成田良悟原作、作画・藤本新太。
『ヤングガンガン』(スクウェア・エニックス)で、2017年21号から連載中されています。
異世界における『災厄潰し』のシャグルアと、希代の死霊使い(ネクロマンサー)・『屍神殿』による世界の命運をかけた戦いの結末から物語は始まり、現代の日本に1人の少年が転生してくるという第1話。
第1話にほとんどの読者の予想を裏切るであろう展開があります。
『デュラララ!!』でも、主人公に隠された設定が、予想を裏切る展開で明かされる場面がありました。
『デッドマウント・デスプレイ』は『デュラララ!!』が好きな人は、必ず楽しめる漫画でしょう。
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感想(少しネタバレ有り)
異世界転生モノの漫画は巷にあふれていますが、『デッドマウント・デスプレイ』は転生してくるキャラクターに意表を突かれて、一気に物語に持って行かれてしまいます。
作中の異世界についても、かなり設定が練られた重厚な世界観で、数多の『小説家になろう』作品とは別格の趣があります。
『デュラララ!!』でもそうですが、怪異と非合法組織の人間たちが物語を展開させていきます。
ちょっとした出オチのようなキャラクターが後に重要なキーパーソンだったとか、読者の予想を裏切る展開が随所にちりばめられていて飽きさせません。
考察(ネタバレ有り)
異世界に於ける善玉・シャグルアと悪の権化・屍神殿 (かばねしんでん)の戦いで討伐された屍神殿が現代日本に転生してくるという衝撃展開で始まるこの物語。
ただ屍神殿は死霊使い(ネクロマンサー)であるものの、子供を大切にしていて平穏な暮しがしたいだけという望みを持っています。
現代日本においても、あまり闇の力を使うことを好まず、穏便に済ませようとしています。
しかし、屍神殿が転生した四乃山ポルカは、日本屈指の財閥当主の次男坊。周りがほっといてくれません。
どうやら異世界から来たのは屍神殿だけではないということが次第に明らかとなってきて、屍神殿を探しているようです。
この勢力が何を企んでいるのか、まだ明らかとなっていませんが、現実世界の秩序を歪めてしまおうという意図は明らかです。
警察組織にも異世界勢力の手は伸びていて、荒瀬&岩野目の警察コンビが対抗していますが、屍神殿といずれ共闘するような展開となるのでしょうか。
屍神殿が宿る前の人間・四乃山ポルカを殺した崎宮《さきみや》ミサキは本作のヒロイン的存在ですが、屍神殿と同じくアンデッド化し、種族のレベルアップさえして、現在はヴァンパイアとなっています。
屍神殿にも仲間が増えてきましたが、戦力となり、キーパーソンとなるのはやはりミサキでしょう。
異世界から何らかの方法で現実世界に来ている者がいるなら、「厄災潰し」のシャグルア等、教会のメンバーもいずれ現実世界に現れる可能性があります。
そうなると、三つ巴の形となって、複雑な合従連衡もあるかもしれません。
まだまだ明かされていない謎や設定もあって、目が離せない作品です。
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